英文契約書でおすすめの本

たまには、書評でも書いてみようということで、私が実際に使っている本の中でおすすめの本を紹介したいと思います。

以前に以下の記事で、おすすめの本を紹介していますのでご覧いただければ幸いです。

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今回紹介するのは、英文契約書の本です。

私は、企業に入社するまでは日本の法律しか勉強したことありませんでしたし、英文契約書なんて一度も見たことがありませんでした。しかし、企業ではこのグローバルの時代当たり前のように外国との取引を行っていますし、英文契約書を締結することなんて日常茶飯事です(といっても、企業によりますが。)

私は英文契約を取扱うにあたり、英文契約書の本をいろいろ本屋で探したりしたのですが、その結果見つけた最高の本を1冊を紹介したいと思います。

 

その書籍の名は、ずばり「ポイントがわかる!国際ビジネス契約の基本・文例・交渉 [ 樋口一磨 ]」です!

 

おすすめする点

①海外取引に関する説明が豊富な点

本書は第1編「国際ビジネス契約 総論」となっており、まず第1で国際ビジネスの類型に基本3類型があることの説明から始まっています。そもそも国際取引というものがなんなのか全然知らなかった私のような人にとっては、国際ビジネスとはなんぞやという説明から始まってくれるのは非常にありがたいです(事業部の人には、基本的なことすぎてなかなか聞きづらいですからね)。

同編では、第2に「国際ビジネス契約の特徴と留意点」として、英文契約の総論的なところが説明されています。この項目では、準拠法はどうするのか準拠法を選択するにはどういう観点から行えばいいかというところが記載されています。実際、この点は英文契約書のやり取りをしていて悩ましいところなんですよね。

本書では、相手国を準拠法として許容してもよいかどうかは「相手国の法的安定性と情報収集の難易度による」というポイントをが記載されており、具体的にこれこれの国の法律であれば応じても良いのではないか、ということが記載されています(具体的には、本書を購入して確認してください)。

また、この「国際ビジネス契約の特徴と留意点」という項目では、インコタームズ信用状(L/C)決済という国際取引では当たり前に出てくるワードについて、その内容の説明がされています。これはほんと国際取引初心者にはありがたいです。

 

そして、この第1篇の最後は「国際ビジネス契約の体裁」という項目で英文契約書の構成、また英文契約に特有の表現、便利な表現が網羅的に記載されています。この辺りは英文契約を読むなら必須の知識といえるでしょう。

 

そして、第2編は、「契約類型別各論」ということで、秘密保持契約書や売買契約といった契約類型ごとに条項例が記載されています。

ほかの英文契約書では基本的に英文のひな形を載せているというのがほとんどがと思いますが、本書が一味違うところは、解説がかなり充実しています。また、筆者のこれまでの経験を踏まえて「~を明記しておくと安心です。」といったアドバイスが随所にちりばめられています。

そして、特に素晴らしいところは、条項ごとに、売主(売買契約の場合)の立場であればこの内容、買主の立場であればこの内容、折衷案としてはこの内容という具体的な例文を明示しているところです。

これはほんと非常に助かりますね。英文契約のやり取りをするとき、まずは一番有利な内容で先方に投げて、先方からカウンターが来たときは、次は折衷案の内容で対応するということが容易に可能になります。

残念な点

なお、残念な点としては、本書には文例が保存されたCDROMもついていなければ、どこかでダウンロードできるサービスもない点です。なので、本書中の文例を利用したい場合には、本書を見ながら、地道にタイピングするしかありません泣